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非閉塞性無精子症で最も重症とされるセルトリオンリー症候群の方からFNAマッピングの結果に基づき切開せずに運動精子が十分に回収されました!

[2023.10.02]
 非閉塞性無精子症の患者さんに対して行ったFNAマッピングの結果に基づき、micro TESEを行わず、細い針による穿刺吸引のみで運動精子を十分に採取して凍結保存しました。この方は99%以上の組織で全く精子が造られていない、非閉塞性無精子症のうち最も頻度が高く、最も重症とされるセルトリオンリー症候群(ジョンセンスコア<2)であったにもかかわらず、どちらの精巣も切開することなく、FNAマッピングの結果に基づいて、片方の精巣から十分な量の運動精子を穿刺するだけで回収することができました。もし大学病院などに入院して全身麻酔で両側の精巣に対してmicro TESEしていたら、保険診療での総医療費用は約80万円となるところが、当院では12万円ほどで済みました。実はDr.Turekの研究結果から、セルトリオンリー症候群(ジョンセンスコア<2)の患者さんから精子を回収するのに、FNAマッピングを行うことにより、約40%の方ではより侵襲が大きいmicro TESEを回避して精子を回収できることが示されており、日本人においてもそれが実証されました。日本生殖医学会からインパクトファクターが4.009であるReproductive Medicine and BiologyへのFNA Mappingに関するReviewの執筆依頼がありました。また、当院からスタッフがサンフランシスコのThe Turek Clinicでの研修に行ってきて、同時に親交を深めて参りました。今後より多くの無精子症の方々にFNA Mappingの治療機会を得ていただけるよう、進めていきたいと思います。

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