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尿管結石

尿路結石は生活習慣病に由来する病気です。腎臓で出来る結石が多く、日本人の生涯罹患率は一昔前の3倍となり、男性で約15%、女性で約7%と言われております。男女ともに30代〜50代に発症のピークがあります。

主な症状

脇腹から背中が重苦しい程度から突然の激痛まで様々です。
座っても立ってもどんな姿勢でも痛みは変わりません。体動により痛みが変わらないことが整形外科的疼痛との鑑別になります。腎臓で出来た結石は、腎臓にあるときは無症状ですが、尿管という膀胱まで尿を運ぶ管に引っかかり、そこから腎臓側の尿管や腎盂(腎臓内部)に尿が停滞して、急激に腎盂内圧が高圧になるため激痛が生じます。急激に高圧になるため尿が腎盂外に漏れることもあり、その場合はさらに激痛を起こします。腎臓が腫れると吐き気を起こします。血尿が出ることもありますが、見た目では血尿がはっきりしないこともあります。最も鑑別に注意しなければいけないのは腎梗塞です。早急に血栓溶解しないと腎臓が壊死に陥ります。当院ではドップラーエコーを完備しており、外来レベルで早急に的確な診断をいたします。また結石には細菌がついていることから発熱を伴うことがあり、水腎症(石の詰まりに起因する腎臓の腫れ)を伴う場合には早急にドレナージをしないと重症化することがあり、注意が必要です。

主な原因

最も一般的な結石はシュウ酸カルシウムです。食生活を中心とした生活習慣が原因となります。したがってそうした生活習慣を改めないと再発を起こす原因となり、実際大半の方が再発や再再発を経験します。そうした生活習慣の是正を指導することも重要な診療の一部となります。

検査・治療

上記のような特徴的な症状や、検尿で潜血反応、エコーで水腎症(腎臓内部に尿が停滞して袋状に見える)や単純レントゲンなどの検査で大体診断がつくことが多いです。

米粒くらいの小さい結石が多いため単純レントゲン写真では判然とせず、症状やエコー所見が典型的ではない場合は診断が難しい場合があります。その場合はヘリカルCT検査でほぼ診断できます。当院では副作用が出る可能性がある造影剤を用いた検査はよほど必要がない限り行わないようにしています。

多くは米粒大の小さい結石で痛み止めの対症療法をしながら自然排石を待ちます。5mm以上の結石は経過によってESWL(体外衝撃波結石破砕)や尿管鏡による治療を行う場合もあります。尿管結石の60%は自然排石して治ります。高齢者の方や糖尿病の方でまれに重症の腎盂腎炎や膿腎症を合併する事があり、処置(DJステントカテーテル留置や経皮的腎瘻造設など)抗生剤治療など必要な場合があります。

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