micro TESE不成功例からFNA Mappingで精子が確認されました!
[2021.01.23]
新年早々、多数のmicro TESEを行っている西日本の施設で両側精巣を切開したものの精子が確認されていなかった方から、FNA Mappingで片方の精巣の1カ所から精子が確認されました。900マイルも離れたお住まいから足を運んでいただいた甲斐がありました。一方で最初からFNA Mappingを受けられた方々からも、micro TESE単独で実施していた頃に比べて高い割合で精子が確認されており、そうした方々にmicro TESEを実施した結果、これまで全員から片方の精巣の切開のみで多数の運動精子が凍結保存できています。FNA Mappingで精子の存在と場所を確認してから実施するmicro TESEをTargeted micro TESEと呼称し、従来の精子の有無と場所がわからないまま切開するmicro TESEをExploratory micro TESEと呼称して区別するべきではないかと考えるようになりました。問題はmicro TESEを一度受けた方からFNA Mappingを実施して精子が確認されても、その後のmicro TESEで得られる精子の凍結本数が少ない傾向となっており、やはり最初のmicro TESEで受けたダメージは無視できないと考えられます。昨年12月に当院を岡本章子衆議院議員、及び行政の特定不妊事業の担当の方々が訪問され、男性不妊への行政支援につき話し合いをさせていただきました。引き続き緊急事態宣言が出ている地域の方々にはオンラインにより治療の内容につき理解していただくべく機会を設けていきます。今後本邦で広くFNA Mappingが認知され、その結果普及していくことを願って止みません。