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micro TESE不成功例からまたもやFNA Mappingで精子が確認されました!

[2021.09.02]
多数のmicro TESEを行っている関東の施設で両側精巣を切開したものの精子が確認されていなかった方から、FNA Mappingで片方の精巣の1カ所から精子が確認されました。一方で最初からFNA Mappingを受けられた方々からも、micro TESE単独で実施していた頃に比べて高い割合で精子が確認されており、そうした方々にmicro TESEを実施した結果、これまで全員から片方の精巣の切開のみで精子が回収されて顕微授精に進んでいただいております。FNA Mappingの結果micro TESEをせずに救済療法で妊娠出産できた方もおられ、出産のご報告とともに自らの体験記を出版された本を赤ちゃんのお写真とともに送ってくださいました。クリニック待合室に置いて皆様にご覧いただいております。FNA Mappingで精子の存在と場所を確認してから実施するmicro TESEをTargeted micro TESEと呼称し、精子の有無と場所がわからないまま切開する従来型のmicro TESEをExploratory micro TESEと呼称して区別するべきではないかと考えるようになりました。そもそも外科手術の分野で癌があるかないかわからないがお腹を切ってみましょうという手術が今日あるでしょうか?かつてはそうした手術は試験開腹と称されていましたが、現代では到底あり得ません。問題はmicro TESEを一度受けた方からFNA Mappingを実施して精子が確認されても、その後のmicro TESEで得られる精子の凍結本数が少ない傾向となっており、やはり最初のmicro TESEで受けたダメージは無視できないと考えられます。昨年12月に当院を岡本章子衆議院議員が訪問され、男性不妊への行政支援につき打ち合わせをした結果、国の行政も大きく進展し、当院は特定不妊治療支援事業施設に泌尿器科としては全国に先駆けて認定されました。引き続き緊急事態宣言が出ている地域の方々にはオンラインによりFNA Mappingの治療の内容につきご理解していただくべく機会を設けていきます。今後本邦で広くFNA Mappingが認知され、その結果多くの無精子症の方々への救済につながっていくことを願って止みません。

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