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FNA Mappingで無精子症治療のガイドライン改正に挑む!

[2026.04.05]

2004年に東日本で初めてmicro TESE導入し、そして2006年に無精子症に対するmicro TESEによる妊娠率を日本で初めて報告してから早くも22年が経ちました。2016年からアジアでは初となるFNA Mappingを導入し、無精子症の治療は大きく変貌を遂げ、proven track recordを積み重ねてきました。最近では他院のmicro TESE不成功例に対してFNA Mappingの結果に基づき、新規の救済療法を実施した結果、射出運動精子が出現し、顕微授精を行う症例も出てきました。そして新鮮症例でもFNA Mappingの結果に基づき、外科的手術を回避して挙児可能となっています。これらのデータは今年の日本生殖医学会総会で発表する予定です。

ガイアの夜明けに名医として紹介された小児外科医であった私の兄は優れた外科医ほど切りたがらないものだと言ってました。これは完成度の高い医師ほど手術適応にstoicであり、自身の技術の向上や実績や利益を求める医師ほど、手術適応に甘く手術を勧めたがるということだと思われます。これは昨今保険適応となってから普及しつつある精索静脈瘤に対する顕微鏡下低位結紮術にも当てはまります。

当院のFNA Mappingには米国と政治的対立がある国も含めて世界中から患者が訪れるようになってきており、同じく世界中からの患者を受け入れている米国サンフランシスコのThe Turek Clinicを院長と職員3名から成るFNA Mapping task force membersで5月に研修に行ってくることになりました。日本ではmicro TESEが保険適応となってから手術の温度差が大きくなってしまったことに対して、FNA Mappingをいかに質を低下させることなく、scale upしていけるかにつきdiscussionを行いたいと考えています。多施設での成果が得られれば、エビデンスは高まり、既に発刊された男性不妊治療マニュアルの無精子症ガイドラインでmicro TESEを政治的商業的背景でAとなった記載を修正できることでしょう。

FNA Mappingで無精子症治療の何が変わったかを述べます。

1:精子が存在しない大半の患者の精巣に不必要な手術が回避され、その結果男性ホルモン低下の後遺症がほぼ無くなった。

2:micro TESEによる精子見落としのリスクが激減し、しかも片方の精巣を局所的にしか切開しないことから術後の痛みや後遺症リスクが激減した。

3:FNA Mappingにより精子形成があと一歩のところで停止している症例では救済療法で外科手術を経ずに射出精子を用いて顕微授精を行うことが可能となった。

不妊治療を受けておられる方々はできるだけ早い治療導入を希望されるものです、しかしで多くの方がこのブログを目にしていただき、主治医に勧められるままにmicro TESEに安易に進まず踏みとどまって欲しいと願っています。

 

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