男性不妊治療
男性不妊症とは、精液の状態や精子の数・運動率、または精子の通り道や機能に問題があり、妊娠が成立しにくい状態のことをいいます。男性側の原因は、不妊カップルの約半数に関わっているとされ、決して珍しいことではありません。
私たちのクリニックでは、自然妊娠を目指すことを基本に、男性不妊に対する総合的で個別化された治療を行っています。患者さまお一人お一人の体質や症状、背景に応じて治療法を選び、自然妊娠の可能性を高めることを大切にしています。
男性不妊の原因と主な治療法
男性不妊の原因は大きく以下のように分類されます。
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精子の数や運動率の低下(乏精子症・精子無力症など)
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精子の通り道の異常(閉塞性無精子症など)
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精巣の精子をつくる力の低下(非閉塞性無精子症)
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ホルモンの異常
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性機能障害(勃起障害、射精障害など)
当院では、原因や体質に合わせて以下の治療を組み合わせ、テーラーメイドの治療を行っています。
自然妊娠を目指す治療法
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顕微鏡下精索静脈瘤低位結紮術
精索静脈瘤(精巣の周りの静脈が拡張した状態)を治療することで、精子の質や数の改善を図ります。日帰り手術が可能です。 -
ホルモン補充療法(ゴナドトロピン療法・クロミフェン療法)
ホルモンの働きを整えて、精巣の精子産生をサポートします。 -
漢方療法・カリクレイン療法
体質や自律神経のバランスを整え、精子の質向上を目指します。 -
抗酸化療法(サプリメント・ビタミン剤併用)
酸化ストレスから精子を守り、質を高めます。 -
内科的薬物療法
最新の知見に基づき、必要に応じて内科的治療薬を使い分けます。
これらを組み合わせ、これまで補助生殖医療だけでは難しかった自然妊娠を実現してきた実績があります。
高度生殖医療施設との連携
女性側の要因や無精子症など、補助生殖医療が必要な場合には、内実とともに実績のある高度生殖医療施設と密に連携をとり、精子採取から顕微授精まで一貫した治療を提供しています。体外受精が保険適応となってから、都心部を中心に豊富な資金力をバックに内実を伴わない新規参入の医療機関が増えています。不妊治療は豊富な経験と学識に加えて高いセンスが要求される個別化医療であることを要求されるため、広告やアクセスで安易に医療機関を選ばないように気をつけなくてはいけません。
当院には以下のような専門スタッフによる指導と教育を受けた卓越した職員が常勤し、患者さまをサポートしています。
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日本生殖医学会認定 生殖医療コーディネーター
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日本看護協会認定 不妊症看護認定看護師
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日本不妊カウンセリング学会認定 体外受精コーディネーター
患者さまの物理的・精神的負担ができる限り軽くなるよう、カウンセリングや連携体制を整えています。
当院で診療する主な男性不妊・性機能障害
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乏精子症(精子の数が少ない状態)
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精子無力症(精子の運動率が低い状態)
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無精子症(精液中に精子が存在しない状態)
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勃起障害(ED)
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射精障害
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精力減退
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膣内射精障害
また、以下の日帰り手術にも対応しています。
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顕微鏡下精索静脈瘤低位結紮術
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顕微鏡下精巣精子採取術(microdissection TESEなど)
院長より
男性不妊治療には、患者さまお一人お一人に合わせたきめ細やかなアプローチが必要です。当院では、自然妊娠を目指した治療を基本としつつ、必要に応じて高度生殖医療施設としっかりと連携しています。これまで補助生殖医療だけに頼らず、自然妊娠を実現してきた多くの実績があります。男性不妊でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。あなたとパートナーの未来を一緒にサポートいたします。